2016年2月7日日曜日

お姉ちゃん 後編

なんだ?惚れたのか?とそういうわけじゃない。こんなキモオタが合うわけではない。
髪濡らしが終わりドライヤーをかけてもらったのね。
でまあ鏡越しで頑張ってる姿を見るわけなんだがいかにもカットモデルやってそうな、
長身で髪を軽くブラウン系に染めてて小顔のお目目ぱっちりで顔のパーツも全体的に小さめ。
へぇーべっぴんさん頑張るなぁ〜なんて(ここもおっさんくさいなあ!)思って鏡の自分を見て思う。
くらべて俺は新八のようなペッタン髪のゲンスルーのような痩(こ)けた頬。
眉毛、耳、鼻、口とでかいパーツに細い一重の目。化け物かっ!?化け物だ俺は!!
ともう嫌になる程の惨めな気持ちになりこうどんよりと…
お姉ちゃんの綺麗な指が俺のペッタペタの汚い髪を乾かす「もう止めてくれ…
ホント申し訳ないですから…」と叫びたい。
それこそ「きったねーな!ベタベタじゃねーか!オメーの頭はよ!朝シャンしてんのか!?」
位まで言われるべき。
で乾かし終わったと「お疲れ様でした(スタイリスト)さんをお呼びします、少々お待ち下さい。」と
やっと解放かと思ったが、ささっと戻ってきて「大変失礼しました、こちらをもう少し乾かします」と
頭のてっぺんあたり一番ベタベタな部分、どんだけ律儀やねん!?
もう顔を伏せたい俺死ねよ…
なんかね、生きてるのさえ申し訳ない。でも死ぬ勇気ない…
なんていうかお姉ちゃんに幸あれ、Hail 2 U!!

ついでにお姉ちゃんって言っている俺もね、昔はお姉さんだったのに…と懐古に浸る。